睡眠に課せられた役割
ホーン博士によれば、ヒトのばあい、深いノンレム睡眠をふくむ、眠りはじめの数時間が、私たちに必須の中核睡眠であり、以後の眠りはおまけの随意睡眠となります。
だから、忙しい現代人は中核睡眠だけを確保すればよく、睡眠時間をもっと短縮できるはずだ、という主張になるのです。
たとえていえば、飽食時代の現代人が食べ物や飲物をもっとへらしても、栄養面でなんら不都合がないのと同じことなのです。
・・・では、なぜ深いノンレム睡眠が現代人にとって必須なのでしょうか?
それは、この眠りは脳とくに大脳の疲労回復には欠かせないからです。
大脳の極端に発達した人類は、深いノンレム睡眠によって神経機能を回復させ維持させている、と考えられます。
身体の疲労なら、眠らなくても回復可能ですが、大脳の疲労にはこの特殊な眠りによる休息がなければ回復できない、と考えます。
言いかえると、ヒトでたいせつなのは深いノンレム睡眠だから、これが睡眠期の初期に現れる中核睡眠に多いのです。
後半以降の随意睡眠にはレム睡眠がしだいにふえるのだ、ということになります。